糖鎖食品の使用例2
糖尿病に糖鎖食品をとり入れた例
糖鎖における8種類の単糖の不足を示す糖尿病のメカニズム
「従来の栄養学が見落としてきた、そして現代の食生活から失われた重要な栄養素が糖鎖栄養素と考えられます。糖尿病を見ると、それがよくわかります。糖尿病は糖を過剰に摂取することで起きるといわれていますが、私は違うと思っています。」糖鎖構造栄養素の考え方の基礎となる糖鎖生物学によれば、個々の細胞が正常に働くためには、8種類の単糖を十分に摂取することが必要となります。
しかし、現在の食生活ではそのうちの2種類程度しか摂取できない。一つは精製された砂糖や米、小麦などにも豊富に含まれているグルコース。もう一つが牛乳に含まれるガラクトースです。そこで体は不足した6種類の糖を豊富に摂取できるグルコースから合成することになります。「ダイエットを試したときに、ごはん、パン、麺類や甘いものを我慢するのが難しいのは、不足した糖を作る為の材料として体が必要としているからです。」
そしてグルコースばかりとり続けた結果、その吸収に必要なホルモン・インスリンの枯渇などを引き起こし、糖尿病となる。「しかし、本来必要とされる8種類の糖を摂っていれば、糖尿病にならなかったかもしれないのです。というのも、グルコース以外の糖の吸収にはインスリンは必要ないからです。つまり糖尿病は、体に必要な糖を供給できなくなった現代の食生活から生まれた病気なのです。」
事実、糖鎖構造栄養素を摂取していると、栄養のバランスが整ってきて食欲が適正化してくるという効果もあるそうだ。「ご存知のように、グルコースの過剰な摂取は肥満を招きます。肥満は子宮がん、乳がん、前立腺ガン、大腸がんなどの原因にもなるので注意が必要です。また、糖鎖構造栄養素は免疫を活性化させたり、免疫細胞によるがん細胞と正常細胞の識別能力を高めたり、といった効果もあります。」
資料−月刊雑誌「もっといい日」2005.6月号より−山本哲郎(医師)